さようならヨエたん

 大好きだった倉橋ヨエコが、廃業してしまいます。

 彼女の新盤「解体ピアノ」は、これが最後だという寂しさと、最後にふさわしい内容のスバラシさに、涙なくしては聴けないものとなった。
 リリースから1カ月も経ってやっとブログに載せる私の、間の悪さを許してください。
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 プレイヤーにCDをセットして、きれいなピアノの音でイントロがはじまったと思ったら、次の瞬間ディストーションギターが炸裂した。こんなヘビメタトーンのクラヨエは聴いたことがないのでビックリだ。でも、切ない歌詞とスケールの大きな曲調が、いかにもクラヨエらしくてもう、1曲目から感涙にむせび泣いたのでございます。

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 彼女の自虐嗜好に激しく共振する私としては、

私のピアノは蓋を閉じたよ 拍手もないまま
私の心は地割れた砂漠 もう花は咲かない

「鳴らないピアノ」


白いスカートに咲いた 交差点の泥水よ
ウォータープルーフ 溶かす涙

「裏目の女」


このへんの歌詞にやっぱり反応しちゃうわけだが、中でも、

今夜も稼げと どこへ引きずられても
私の帰る家など ここしかないの
 ……
どんな侮辱でも あなたを思えば平気
街灯数え帰る 疲れた歩幅は狭い


と歌う「雨の羽生橋」は良かった。歌詞も良いが、演歌っぽいヘビーなアレンジがクラヨエの新基軸といえる。廃業の前に、この路線をもっと進めてほしかったなー。

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 暗すぎて返って爽快な気分になれる、というのがクラヨエ歌謡の真骨頂なわけだが、最近は明るくポジティブな内容の歌も多くなってきていて、このアルバムにも

スカイブルーの春の空に
恋の等圧線 繋ごう

「恋予報」


などという、私のようなおっさんにはこっぱずかしい曲もある。
 これまで、クラヨエを知らない人にクラヨエを説明するのに「ビオレかなんかのCMで「マスカラ命の女です〜♪」と歌ってる人」と言うか、それでわからない場合は「矢野顕子の暗いヤツ」などと言うことがあったのだが、この曲や「春待ちガール」なんか単に「矢野顕子っぽい」という説明でOKではないでしょうか。
 それにしても「春待ちガール」「恋予報」と「雨の羽生橋」との落差!

 こうしたポジティブな歌が増えたことを考えると、一部にある「寿引退?」という噂も信憑性を増してまいります。
 なんでもよろしいのですが、都はるみや伊達公子だって引退してしばらくして復活したことだし、ヨエたんも何年か経って、女としてミュージシャンとしてもっと熟したらぜひ、カムバックしてもらいたいものです。

 * * *

 ところで「雨の羽生橋」とかもカラオケにあるんだろうか? 最近ぜんぜん行かないからわからないが、歌うならこれだな。何かのときのために練習しておこう!

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>>倉橋ヨエコ「解体ピアノ」インタビュー

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by kobugimori | 2008-07-05 23:17