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韓国に熟女ブームは来るか?

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 最近、インターネットで된장녀(テンジャンニョ、味噌女)という言葉を目にすることが多くなりました。
 この言葉を最初に見たときは、味噌のように熟成された女性、つまり

熟女のこと

かと思って、「熟女とオヤジがモテるのはその社会の大衆文化が成熟した証拠である」として自らの熟女嗜好を正当化する私としては、韓国社会も成熟に向かっているのだな、うれしいな僕ちん♪ と早トチリしましたが、意味が全然違ってました。テンジャンニョって、ブランド物のバッグと、スタバのコーヒーカップを持って、先輩にメシをおごらせる鼻持ちならない若い女、みたいな意味らしいです。

 韓国人が得意なレッテル貼りの一種ですね。私が、違和感を感じる韓国社会の風潮の一つです、テンジャン女もコチュジャン男も、すでに興味がなくなりました。

 韓国では、政治家同士の論争などでも、双方が最初にレッテルを貼りあうところから議論が始まることが多いんですよね。結論が先に出ていて、あとは一方通行的に言葉ををぶつけあうだけ、だから議論の内容が一向に深まらないの。知識人の書いた、新聞のコラムやエッセイなどもそうで、最初にまずレッテルを貼って、そこから話が始まるから、そのレッテルに共鳴する人は読んでくれるだろうけれども、そうでない人にはピンと来ない、最後まで読んでも心には何も残らない、というものがけっこうあるんです。もちろん全部そうとは言いません、心に残るエッセイもたくさんありますけど。
 しかし特に、日本に対する政治家の言葉やマスコミの論調などは、日本に味方する勢力が韓国国内には皆無なもんだから、まさにレッテル貼りのオンパレードなんですよね。竹島の領有権の主張が「侵略主義的性向の表れ」で、靖国参拝が「軍国主義の復活」だったりするのは、韓国内では通用しても、日本から見ると、韓国びいきでアンチナショナリストな私の感覚からでさえ程遠いんですよね。理解しよう、話をしようという回路が最初から閉じられているわけですよ。

 もっとも、その極端な例が我らが小泉純ちゃんだったりもするんですけど。ワンフレーズなんちゃらっていうやつね、言葉のボールを一方的にポンポン放り投げるだけ、相手のボールは決して受け取らないの。小泉首相の言葉と、ノムヒョン大統領をはじめとする韓国政治家の反日演説とは、聞いたあとの虚しい気分が共通だったりするんですよ。小泉政権の登場以降、

日本は韓国化している

のではないでしょうか? 内容は乏しくても威勢のいい言葉に人気が集まったりとか、自意識過剰気味に、ウリナラ(日本)ってすばらしい! みたいな若者も増えているような気もするし、重大な結果を招くような、くだらない人災が増えていたりとかもするし。日本の韓国化、私の杞憂であってほしいとは思いますけど。願わくば、次の首相には、日本人らしく(?)滋味に富む言葉を吐いてほしいと強く思います。
 レッテルを貼る、ワンフレーズですます、っていうのは、生理的な感覚として気持ちイイかもしれないけれども、対象に対する理解も、自分の考えも、それ以上には深まりませんから。私も安易に「韓国人はどーたら……」っていうのはやめようと思います。

 ところで、熟女ブーム、これはやっぱり当分来そうもないですね韓国には。キムヘスとかファンシネとか、まあ熟女ではあるけれども生活感がまるでないし、キレイなだけでHっぽさがないからねこの二人。
 韓国人は、単純でわかりやすい、即物的な価値基準が主流だから、日本語のいわゆる「熟女」という言葉の持つナマナマしくイヤらしい意味合い、生活感とともに滲み出るエロス、みたいな概念はなかなか理解できないでしょうな。

 ……と、こういう決めつけもやっぱり安易でしょうかね?

by kobugimori | 2006-08-26 15:54